相続人不存在で財産が国庫に!特別縁故者の申立てで救済する対策3選
独身で天涯孤独の叔父(享年80歳)が死去。法定相続人はゼロ、何もしなければ預貯金2,000万円・自宅2,000万円は3年後に国庫帰属。生前世話していた姪が特別縁故者として申立て、家裁の認容で預貯金1,500万円を取得。手続き費用150万円・2年。
もし叔父が生前に公正証書遺言+遺言執行者指定で姪に全額遺贈する旨を明示していれば、姪に4,000万円全額が確実に渡せた。手続費用も10万円程度で済んだ。
民法951条で相続人不存在時に相続財産は法人化。958条の2で特別縁故者への分与、959条で残余の国庫帰属。
概要
特別縁故者の要件
①被相続人と生計を同じくしていた者(事実婚配偶者・同居の家族)、②療養看護に努めた者(介護・看病)、③その他特別の縁故があった者(親密な交流)。家裁が認めれば財産分与の対象。手続きは家裁申立て→公告(13か月)→特別縁故者申立て(公告終了から3か月以内)。
対策3選
対策1:独身親族に公正証書遺言を働きかける
独身・天涯孤独の親族には、生前に「お世話になった人に遺贈する」公正証書遺言の作成を推奨。遺留分を主張する相続人がいないので遺言の効力は強い。
対策2:生前から介護・交流の証拠を残す
特別縁故者の認容には生前の交流の証拠が必要。介護記録・写真・領収書・通信履歴を保存。
対策3:家裁手続きを早期開始
被相続人の死亡を知ってから速やかに相続財産清算人選任を家裁に申立て。公告期間13か月+申立て3か月で手続き完了まで1.5〜2年。
参考判例・条文
- 最高裁判所 平成13年1月26日 審判: 不動産の遺留分減殺と所有権移転登記。
- 最高裁判所 関連審判: 遺産分割と相続評価に関する判示。
※ 詳細は記事末尾の「法的根拠・参照元」ボックスのリンクを参照。
まとめ
- 事前の準備不足で大きなコスト・時間を浪費するリスク
- 生前の対策で多くは予防可能
- 相続トラブル対策は早期対応が圧倒的に低コスト
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よくある質問
法定相続人ゼロの場合、財産は誰のもの?
①家裁が相続財産清算人を選任、②債権者・受遺者への公告(13か月)、③特別縁故者の申立て(公告終了から3か月以内)、④分与後の残余は国庫帰属(民法959条)。
特別縁故者として認められやすい関係は?
①事実婚配偶者、②内縁の養子、③長期間の介護・看護をした親族・知人、④生計を同じくしていた家族。形式的な「親族」より「実質的な交流・貢献」が重視される。
特別縁故者として全額もらえる?
家裁の裁量で決定。一般的に預貯金等の流動資産は分与されやすく、不動産は国庫帰属になることが多い。被相続人との関係の深さ・貢献度・残余財産の状況を総合判断。
相続財産清算人の費用は?
家裁への予納金として20〜100万円。最終的に被相続人の財産から清算されるので持ち出しは少ないが、初期費用としては必要。財産がほぼゼロのケースでは清算人選任申立てを諦めるケースも。
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